こんにちは、てんぱぱです。
家を建てるときには、当たり前のことですが土地が必要です。
土地探しをしていると「なかなか希望に合う土地が見つからない」という、厳しい現実に直面するのではないでしょうか。
よく「100点満点の土地はない」と言われますが、それでもある程度の希望を満たしてくれないと、購入に踏み切る決断はできないと思います。
予算や広さ、あるいは立地など…。
土地探しの際には、いくつかの条件を定めていることかと思います。
そんな条件の中に『南側道路であること』を含めている方々も多いのではないでしょうか。
陽当たりが良いなど、なんとなく『良い土地=南側道路』というイメージがありますよね。
その一方、北側道路の土地もたくさんあります。
南側道路とは逆に、たとえば陽当たりが悪そうなど、マイナスのイメージが思い浮かぶのではないでしょうか。
「土地はやっぱり南向きがいいよね!全然見つからないけど…。」
「この土地気に入ったけど、北側道路…。陽当たりとか心配だけど、実際どうなの?」
今回はこのような疑問に対して、実際に我が家が体感している『北側道路のメリットとデメリット』を3点ずつ紹介いたします。
せひ、参考にしていただければ幸いです。
我が家の土地探し
まず、我が家の土地探しについて簡単に振り返ります。
本格的に土地探しをスタートしてから、約3ヶ月で土地決定に至りました。
これだけ短期間で土地を決定できたのは『北側道路の土地も選択肢に入れて情報収集していた』ことが理由です。
冒頭でもお話ししたように、なんとなく『良い土地=南側道路』というイメージがありませんか?
しかし、北側道路も含めて土地探しをすると、良い土地に出会える可能性がぐっと広がります。
土地探しの可能性を広げるためには、北側道路の土地も選択肢に含めて検討することをおすすめします。
それでは、まず北側道路の土地のメリットについてお話しします。
北側道路のメリット
南側道路の土地より価格が安い
我が家は全50区画程度の分譲地の中にあります。
各区画は整形地であり、坪数もほぼ同じです。
しかしながら、資料を見返してみると、北側道路の土地は南側道路の土地よりも10%程度割安の価格設定でした。
土地という高い買い物では、10%程度でも大きな金額差になります。
このように、土地の価格が安いことは北道路のメリットだと思います。
(エリアやアクセス等、いろいろな要因が関係して土地価格は決まると思うので、一概に北側道路は南側道路より安いとは言い切れませんが…。)
ちなみに、建蔽率は40%で容積率は60%。
隣家との距離も充分確保されており、北側道路でも陽当たりの心配はなさそうな分譲地です。
しかし、このような価格・条件であっても、分譲地内の土地は北側道路より南側道路のほうが先に契約されていきました。
やはり、それだけ南側道路の土地が人気だということでしょう。
逆に言うと、北側道路は競合が少なく狙い目なのかもしれません。
南側すべてを陽当たりの欲しいエリアに活用できる
実際に暮らし始めて、いちばん恩恵を受けているメリットです。
我が家はリビングとダイニングが南側に位置しており、さらにはリビングは吹き抜けであることから、日中は照明なしで過ごすことができるくらい明るいです。
「陽当たりが欲しいなら、なおから南側道路の土地がいいんじゃないの?」
このように考えがちですが、明るい家にしたいのなら、もしかすると北側道路のほうが実現しやすいかもしれません。
…というのも、玄関の位置か影響するからです。
玄関は道路に面して配置されることが多いかと思います。
そうなると、南側道路の土地の場合、玄関も道路に面した南側に配置されることになります。
そして、土間にホールに靴箱にシューズクローク…。玄関周りは意外とスペースが必要です。
一般的なサイズの家で、玄関にある程度スペースを奪われてしまうと、残りの南向きスペースは限られてきます。
そうなると、我が家のようにリビングとダイニングの両方を南側に配置したくても、現実にはどちらか一方のみしか配置できないかもしれません。
その一方、北側道路の土地の場合は玄関スペースが北側に配置されるため、南側全面を自由に活用することができます。
家の正面から雨樋が目立ちにくい
これは太陽光発電を設置している場合のみ該当するメリットです。
太陽光発電はパネルをより多く搭載するため、片流れ屋根となっているケースが多いかと思います。
また、効率良く太陽光発電ができるように、この場合の片流れ屋根の傾斜は、北側が高くて南側が低くなっているはずです。(我が家もこのように設置されています。)
雨樋は屋根の傾斜の低いほうに設置されるため、北側道路の場合は道路側から見えにくい場所となります。
せっかくの注文住宅、外観デザインを雨樋が邪魔しないのはメリットのひとつですね。
ちなみに、打ち合わせの際に雨樋の位置は見落としがちです。
我が家も完全にノーマークでした。
たまたま道路側から見えにくい場所だったので良かったですが…。
太陽光パネルの有無に関わらず、どの位置に雨樋が設置されるかは、早い段階で確認しておくことをおすすめします。
北側道路のデメリット
メリハリある外観にするのが難しい
北側道路の場合、日当たりの良い南側をリビングやダイニングに割り当てて、北側には玄関や水回りが配置されることが多いと思います。
また、ウッドデッキやバルコニーを設置する場合も、日当たりの良い南側になるケースが多いのではないでしょうか。
そうなると、家の正面(道路側)となる北側は以下のような状態となり、メリハリのない外観になる可能性があります。
- 【窓が小さい】北側は玄関と水回りが中心となるため。
- 【ウッドデッキやバルコニーがない】陽当たりの良い南側に設置されるため。
ウッドデッキやバルコニーといった外観に凹凸を加えるものがなく、窓も小さい…。
このデメリットを解消するため、以下に我が家が実施した対策をお伝えします。
北側道路の家について、捉え方を変えると、シンプルな外観に仕上げることができるとも言えます。
- 【上下の窓の種類と位置を揃える】窓が上下で揃うだけで洗練された印象になる。
- 【正面にはFIX窓と開き窓を配置する】引き違い窓よりお洒落に見える。
- 【シンボルツリーを活用する】建物がシンプルがゆえにシンボルツリーが引き立つ。
シンボルツリーの活用について、実際の我が家の写真を紹介します。
アオダモは外構業者さんにお願いして、その他は自分で植え付けを行いました。
また、ライトアップすると、家の外壁にアオダモの影が映し出されて良い雰囲気です。
北側道路の我が家は、正面に窓が少ないですが、それゆえにシンボルツリーの影を映し出す壁面が充分に確保できます。
せっかくのマイホーム、外観にもこだわりたいですよね。
我が家の対策をご覧いただいて「外観はなんとでもできそう」と思えたなら、ぜひ北側道路の土地も選択肢に含めてみてください。
花や木の選択肢が狭まる
さきほど、外構を活用するとお伝えしたものの、北側道路の場合の植栽はなかなか頭を使います。
どうしても建物に日当たりが妨げられてしまい、植栽の選択肢が狭くなります。
北東が開けている場合は午前中の日当たりが期待できます。
いわゆる半日陰を好む花や木には良い環境です。
我が家がアオダモを植樹した場所も、家の北東に位置しています。
しかし、北西に開けている場合は注意が必要です。
半日陰を好む花や木であっても西日は嫌がるなど、なかなか選択肢がありません。
我が家は北西の位置にポストがあります。
この足元を緑で彩りたく、試行錯誤した結果、半日陰に相性の良い植物をプランターで育てています。
植物の様子を見ながら、必要に応じて陽に当てることもできるので、プランターにしておいて良かったです。
もし花壇を作る場合は「どの方角に開けているのか?」という点はしっかり確認していただきたいです。
また、半日陰になる場合はどんな花や木が適しているのか、あらかじめ調べておくといいかもしれません。
(我が家の場合、妻の好みに合う花がことごとく陽当たりを好むものばかりで、テンションが下がっていたので…。)
オールバックのような屋根になりがち
太陽光発電を設置したときにだけ該当するデメリットです。
メリットの3点目でお話しした通り、太陽光発電を設置する場合には、北側が高くて南側が低い片流れ屋根になることが多いです。
あくまでも個人的な印象ですが、北側道路の家でこのような傾斜の片流れ屋根にした場合、正面から見ると「オールバックみたいだな…」と思ってしまいます。
正直なところ、あまり格好良くない…。
そこで「オールバックにはしたくない」という要望を設計士さんにお伝えした結果、我が家の屋根は片流れ屋根とパラペット屋根を組み合わせたものとなりました。
大半は片流れ屋根ですが、北側(道路側)の一部がパラペット屋根となっています。
こうすることで、太陽光パネルも充分な容量(10.5kWh)が搭載されており、正面から見た際にもメリハリのある外観となり、とても満足しています。
まとめ
今回は、我が家が実感している北側道路のメリットとデメリットについてお伝えしました。
北側道路の土地も選択肢に含めて検討することで、これまで気付かなかった新たな土地に出会えるかもしれません。
今回の記事が、皆様の土地探しのヒントになってくれれば嬉しいです。
ESSEonline『日刊住まい』でも北側道路の土地についてお話していますので、あわせてご覧ください。
皆様の素敵な家づくりのために、このブログがお役に立てれば幸いです。最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。